令和8年7月10日、埼玉県知事は、三郷市議会が行った除名の懲罰を「議会の裁量権の範囲を逸脱し、又は濫用した、法令上の根拠を欠く処分」として取り消しました。この処分には、当会派の所属議員も賛成していました。創政MISATOは、この動かない事実を出発点に、なぜ止められなかったのかを、自らの責任を含めて検証した調査書を取りまとめ、全文を公表します。
※「全会一致」は、創政MISATOのメンバー全員が賛成したことを指します。
県が違法と認定したのは議会の処分であり、特定の個人ではありません。当該処分は圧倒的多数の賛成により可決され、その中には当会派の所属議員も含まれています。当会派は、この審決を誰かを責める材料としてではなく、議決に加わった自分たち自身への問いとして受け止めています。
本調査書が検証するのは、特定の個人ではありません。条例及び法令によらない「属人的な議会運営」が行われ、それが誰にも止められなかったこと。そして当会派自身が、これを止めることなく、その議決に賛成することによって加担したことです。
すなわち「属人的な運営に倣った、当会派自身の問題」の検証です。
当会派所属議員4名は、令和7年9月19日の議員辞職勧告決議に全員賛成しました。調査書は、この事実を冒頭に自ら記載したうえで、法的拘束力を持たないはずの決議が除名の実質的な理由に転用されていく過程を検証も指摘もしなかったことを、当会派の誤りと認めています。
本書の公表は、当会派が制定・公表している会派理念・運営規則(情報公開と説明責任)に基づく義務の履行であり、所属議員4名の全会一致により決定したものです。
判断の基準は、個人の見解でも会派の主張でもなく、市が自ら「市民共有の最高規範」と定めた三郷市自治基本条例です。規範には、明確な上下関係があります。
調査書が確認した各事案は、いずれも「6」が「1〜5」を上回った結果として生じています。
「個別の条例、規則、計画等の制定若しくは策定又は解釈においては、この条例の趣旨を最大限尊重するものとする。」――条例に書かれていない事項を判断者の裁量で恣意的に埋めることは、最高規範が明文で否定しています。
いずれも、地方自治法の逐条解説や確立された裁判例に照らして、制度的な不適合性が指摘される事項です。議決に加わった当会派自身も、確認しようと思えば確認できたはずのことでした。
国家賠償法上、適正な手続を欠いた行為によって損害が生じた場合、賠償責任は市、すなわち市民の税金に及び得ます。議決に加わった一員として、同じことを繰り返さないための検証が必要だと当会派は考えました。
調査書は、当会派が止め得た判断ポイントを3つ特定し、止められなかった構造的要因(法的チェック機能の不在、「議会の自律権」への過信、世論と空気による判断の代替、会派内における法的議論の不在、経験の不足)を分析しています。
辞職勧告決議は法的拘束力を持たない事実上の決議であり、これに従わないことを理由とする懲罰は否定されている。県も、当該決議の可決が懲罰事由とならないことは「明らか」と明言した。問題は決議そのものではなく、これが除名の実質的な理由へ転用されたことにある。当会派は、この転用を検証も指摘もしなかった。
懲罰特別委員会では「段階を踏んでの懲罰、すなわち出席停止との意見もあった」。にもかかわらず除名に至った。委員会の場で歯止めをかけ得た局面だった。
地方自治法第135条は戒告・陳謝・出席停止・除名の4段階を定める。陳謝を執行した同日に、出席停止を飛ばして最も重い除名に至ることは、段階的懲罰の原則に照らし著しく異例だった。
これらの局面のいずれにおいても、当会派は歯止めをかけることができませんでした。
当会派は、法令との整合性に欠けると認定された処分に至る一連の過程において、法令及び条例に照らした検証を行わず、これを止める行動を取らなかったことについて、当該議員の方及び市民の皆様に、率直におわびを申し上げます。
「誰が」ではなく「何に基づいて」で動く議会へ。
目指すものは、突き詰めれば一つ――属人的ではなく、条例に基づく議会運営です。まず、当会派自身から始めます。
調査書の全文(第1〜第10・全時系列表を含む)は、以下のGoogleドキュメントでお読みいただけます。本ページは要約であり、正確な内容は全文をご参照ください。
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